ほぼ全地域で従来通りのサービスをご提供できるようになりました
2011年7月末の仙台物流センターの全面復旧に伴い、ほぼ全ての地域を対象に従来通りのサービスをご提供できる状況となっております。ご注文・配送・サービスの最新の状況につきましては、アスクルWebサイトにて随時お知らせしております。
このページの情報は掲載日・更新日現在のものです。/掲載日:2011年8月4日
アスクルは今回の震災で、主に本社社屋(東京)、仙台物流センター、仙台お問い合わせセンター、郡山受注センター、東京や横浜の物流センターにおいて被災しました。特に本社社屋、仙台物流センターでの被害は甚大で、被災直後は下記のような状況でした。幸い震災に伴う人的被害は発生しておりませんが、この被災により、関東圏ならびに北海道、東北エリアを中心に、一時的にサービス機能が著しく低下し、多くのお客様にご迷惑をおかけしてしまいました。
今回の震災におけるアスクルの被害総額は約27億円。当社にとって極めて大きな損害です。しかし、この震災でうけた本当のダメージは、本来のサービスが提供できなかったことで、アスクルが掲げる「明日届ける」というお約束を、多くのお客様との間で守れなくなってしまったことだと考えています。
地震発生時、本社社屋(e-tailing Center :東京都江東区辰巳)では、本社機能として利用している4、5階において、天井の空調設備の落下、社屋内の什器倒壊など、主に「地震の揺れ」による内部設備の破損が主な被害として発生しました。 | |
宮城県仙台市宮城野区にある仙台物流センターでは、地震発生時、建物の躯体は無事だったものの、地震による落下物や内壁破損、在庫商品の倒壊、津波による1階部分の水没など、甚大な被害を受けました。 |
アスクルでは地震発生後、早急に震災対策本部を立ち上げ、各事業所、物流センターとの連携を密にとりながら、復旧作業に取りかかりました。弊社代表取締役社長兼CEOを本部長とした震災対策本部のリーダーシップのもと、以下のような具体的なアクションを展開していきました。
14時46分 東北地方太平洋沖地震発生
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本社機能等業務を行う上での最低限の機能を復旧
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ポイントプログラム「アスクルスイート」に 「東日本大震災義援金」コーナーを設置
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東北エリア(物流インフラが回復していないエリア以外)への受注・配送再開完了
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「震災対策本部」を解散し、同日付で「東北地方震災復興本部」を設置
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首都圏配送(当日配送・ECO-TURN配送等)の正常化
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豊洲 新本社社屋への移転開始
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東北復興エージェント会議開催
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仙台物流センターより一部商品の出荷再開 | |
仙台物流センター 全面復旧 |
復旧の過程では、対策本部長である代表取締役社長兼CEO自身が仙台へ入り、被災の状況を自らの目で確認するとともに、関係者と復興に向けた話し合いを重ねました。その後も継続して本社スタッフが仙台を訪問し、日々変化する被災地の状況を定期的に把握するとともに、東北エリアでのサービス復旧のために必要な改善点を本社に持ち帰り、被災地のニーズをふまえた的確な対応が取れる体制を維持しました。こうした震災対策本部の取り組みをベースに、5月11日の首都圏でのサービス完全復旧を機に、同日付で「東北地方震災復興本部」を立ち上げ、東北地方と首都圏を中心に震災でご迷惑をおかけしたお客様との信頼回復(絆の回復)を目的に、営業スタッフを東北エリアに常駐させ、東北エリアのエージェント、サプライヤーと協力し、日々刻々と変わってゆくお客様のご要望を出来るだけリアルに、タイムリーに拾い上げ、本社と連携してサービスでお返しできるようにするための体制強化を図り、継続した被災地支援を行っています。
2011年6月29日、河北新報(宮城県)、岩手日報(岩手県)、福島民報(福島県)の東北の地元新聞3紙にアスクルとして広告を出稿させていただきました。
この広告のメインコピー「東北の明日に、届けたいものがある。」には、震災した仙台物流センターの復興宣言とともに東北のお客様との新たな絆を東北のエージェントやセンターの仲間とともに創り上げてゆこうというメッセージが込められています。
被害が大きかった仙台物流センターでは、アスクルのスタッフはもちろん、配送パートナーや施工業者、建設会社など、物流センターを支える多くの関係者のご協力により、瓦礫撤去、清掃、設備の改修、商品の仕分けなど、一つひとつの作業を着実に進め、6月21日より商品出荷を一部再開しました。当初8月21日の全面稼動を目標に作業を進めていましたが、関係者の懸命な努力により、7月28日時点で大部分の復旧が完了し、再稼動につながっています。
また、本社社屋については、事業継続(BCP)の観点から被災後約1ヶ月の時点で移転を決定し、60以上の候補物件から専門家や従業員の意見を交え、「建物の安全性」「周辺環境」「オフィス機能性」などの視点で総合的な評価を行いました。最終的に東京都江東区豊洲にある「豊洲キュービックガーデン」への移転が決定し、分散していた本社機能を6月上旬から順次移転・集約を進めており、8月末にはほぼ移転が完了する予定です。
アスクルも微力ながら、今回の震災で被災された方々へさまざまな方法で支援をさせていただきました。金銭的な支援だけでなく、被災地にキャンプをはり、具体的な復興活動を行っているNGOと連携し、アスクルの取扱商品の中から、被災地のニーズに合わせて必要とされている物品をお届けするなど、アスクルの強みを活かした具体的な支援も実施しています。さらに、当社のポイントプログラム「アスクルスイート」の仕組みを活用し、お客様がアスクルサービスのご利用を通じて貯まったポイントを行使することで日本赤十字社を通じて被災地へ寄付できる、「お客様と連携した被災地支援のコンテンツ」を3月18日の時点で設定し、6月末現在で16,600オフィス以上のお客様からご支援をいただいています。
分類 | 寄付主体者 | 内容 | 金額/数量 | 主な寄付先 | |
義援金・ 支援金 |
アスクル | アスクル株式会社としての義援金 | 2,000 | 万円 | 日本赤十字社 |
アスクル 従業員 |
アスクルの社員ならびにパートナー スタッフからの募金 |
約50 | 万円 | 公益社団法人 Civic Force | |
お客様 | アスクルスイートを活用したお客様 からの寄付 |
2,030 | 万円 | 日本赤十字社 | |
物資支援 | アスクル | アスクル取扱商品の中からの主な物的支援 | 東京都 一般社団法人 志友会 公益社団法人 Civic Force 宮城県女川町教育委員会 宮城県山元町教育委員会 東北エリア エージェント 東北エリア サプライヤー 他 |
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・2リットル飲料 (ミネラルウォーター、お茶など) |
約2,500 | 本 | |||
・トイレットペーパー | 約10,000 | ロール | |||
・ティッシュペーパー | 約10,000 | 箱 | |||
・キッチンペーパー | 約400 | ロール | |||
・紙カップ | 約32,500 | 個 | |||
・ゴミ袋 | 約5,000 | 枚 | |||
・インスタントカップ麺 | 約800 | 食 | |||
・サージカルマスク | 約54,000 | 枚 |
アスクルは、これからも被災地の皆様のお声を聞きながら、復興のための支援を継続して行ってまいります。
さらにアスクルが被災地の復興に本当の意味でお役に立てることは、やはり東北エリアでのサービスを一日でも早く完全に回復し、アスクルのインフラやノウハウを最大限活用し、お客様の事業復興のパートナーとして機能していくことだと考えています。現在、アスクルのサービスを通じて、継続的に被災地を支援させていただくための様々な商品やサービスの企画・開発を進めています。
3月11日の状態に戻るのではなく、アスクルは、今回の震災の経験をふまえ「新しいアスクルをつくる」気持ちで、これまで以上に安心してご利用いいただけるサービスに進化していきます。