アスクルは「通信販売」という特性上、商品をお届けする際にはどうしても一定量の梱包材(ダンボールや緩衝材)を使用します。梱包材については、お客様からのご要望も非常に多く、定期的に行っているお客様アンケートでも、実は「商品の価格」「品揃え」に次いで多いのが「過剰梱包」に対してのご意見です。こういったお声を受け、2000年から商品の大きさや種類に応じて、ダンボールを使わずに紙袋またはポリエチレン袋を使ってお届けする「簡易梱包」をスタートさせ、その後、高さ調整が可能なダンボール箱を採用し、緩衝材の使用量を最小限にする工夫を継続してきました。しかしながら、こういった取り組みを進めてみても、梱包材に対するお声はなかなか減りませんでした。そこでよくよくお客様にうかがってみると、あるひとつのことが浮き彫りになってきました。
お客様はいくら中に詰めてある緩衝材が減っても、届いた後のダンボールを解体し、ダンボール置き場で保管し、リサイクルに出す…といった一連の作業はなくなりません。ダンボールはリサイクル性にも優れた、非常に環境に配慮された素材であることは充分に認識されているのですが、お客様にとってはダンボールを片付ける手間自体に不満を感じておられたのです。
また、あるお客様から頂戴した一言が、決定的なきっかけとなりました。2008年のことですが、「私たちの会社ではアスクルのことを“ゴミクル”と呼んでいます」というメールを頂戴したのです。とてもショックでした…お客様のご不満を解消するため、出来る限りの改善を進めてきたつもりでしたが、まだまだ不十分であったと強く認識させられました。このお客様の一言をきっかけに、ECO-TURN配送の実現に向けた取り組みが本格的にスタートしたと言ってもいいかもしれません。