新しい生活様式へのシフト、テクノロジーの進化を含む社会の変化、社会の課題も様々に変化し、EC市場をはじめとした自社を取り巻く環境が変化し続ける中で、これからも持続的な成長を成し遂げるための礎として、2020年に、新たにパーパス(存在意義)とバリューズ(価値観)を策定し、創業からの企業理念「お客様のために進化する」をDNAとし位置付け、新たな「ASKUL WAY」を策定・発表しました。
また、これに合わせ、持続可能な社会の実現に向けた活動指針として、「サステナビリティ基本方針」を新たに策定するとともに、当社が今後とも重点的に取り組むべき「マテリアリティ(重要課題)」を特定し直しました。
抽出・選定した13の項目のうち、3項目については企業活動の前提条件として「基盤」と位置付け、整理するとともに、10項目については、各項目の取り組み内容、相互の関連性と今後の推進体制等を踏まえ、5つのテーマに集約・整理しています。
今後、これらのマテリアリティ(重要課題)に基づき、中長期目標およびアクションプラン、KPI等を設定して、着実に取り組みを推進し、企業としての持続的な成長と、社会課題の解決・社会的責任を果たすことを両立させてまいります。
マテリアリティ(重要課題)の特定に当たっては、アスクルにおけるパーパス(存在意義)・バリューズ(価値観)や社内の各方針等を踏まえつつ、まずは国際的なガイドライン等を参照し、課題を抽出・整理しました。その後、ステークホルダーへのヒアリングなどを通じて、「ステークホルダーにとっての重要度」および「自社にとっての重要度」という2軸に基づき課題を整理・評価検証を行い、さらに経営陣での議論、取締役会の決議を経て、マテリアリティ(重要課題)を特定・決定しました。
SDGsの17の目標およびGRI、ISO26000、SASB、IIRCなど国際的な枠組み、ESG評価機関の調査項目等も含め、検討すべき社会課題を抽出するとともに、ステークホルダーごとの要請に関する仮説を把握・整理。
抽出した社会課題および設定した仮説を基に、アスクルに対する期待・要請、優先的に取り組むべき課題について、お客様、お取引先様、投資家、社内外の役員などへのヒアリング、社員へのアンケート調査等を実施。
ヒアリング対象 | ステークホルダーの期待例 | |
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お客様 | BtoB事業におけるお客様 | ・基礎的価値(価格・品質・納期等) ・サステナブル(CSR)調達 等 |
お取引先様 | サプライヤー様(商品の仕入先) | ・お客様接点の進化 ・循環型社会に向けた協業 ・サプライチェーン管理 等 |
エージェント様(担当販売店) | ・お客様とのエンゲージメント ・テクノロジーの活用と進化 等 |
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役員・社員 | 役員 | ・DXによる成長性・収益性向上 ・人材・ダイバーシティ 等 |
社外取締役 | ・ビジネスの進化・変革 ・主要株主との連携 等 |
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社員 ※アンケート調査の実施 |
・安心・安全な職場 ・適切な処遇・評価・充実感 ・多様な人材が活躍できる環境等 |
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株主・投資家 | 機関投資家 | ・ガバナンス、リスク管理 ・財務情報との紐づけ・開示 等 |
各ステークホルダーからの期待・社外から見た重要度と、アスクルグループにとっての重要度や影響度の2軸で評価し、マテリアリティ(重要課題)の候補を選定。
経営会議での議論、社外取締役を含む各役員からの意見・検討、2020年12月のCSR委員会での妥当性確認、取締役会での決議を経て、アスクルのマテリアリティ(重要課題)を特定・公表。
マテリアリティ(重要課題) | 関わりのあるSDGs | ||
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【DX】 |
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目標8 働きがいも経済成長も 目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう |
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【共創】 |
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目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう 目標12 つくる責任 つかう責任 目標14 海の豊かさを守ろう 目標15 陸の豊かさも守ろう 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう |
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【環境】 |
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目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに 目標12 つくる責任 つかう責任 目標13 気候変動に具体的な対策を 目標15 陸の豊かさも守ろう |
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【サプライチェーン】 |
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目標8 働きがいも経済成長も 目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう 目標11 住み続けられるまちづくりを 目標12 つくる責任 つかう責任 目標15 陸の豊かさも守ろう |
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【人材】 |
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目標4 質の高い教育をみんなに 目標5 ジェンダー平等を実現しよう 目標8 働きがいも経済成長も |
【基盤】 |
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目標1 貧困をなくそう 目標3 すべての人に健康と福祉を 目標16 平和と公正をすべての人に 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう |
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今後、長期ビジョンの策定、重要指標(KPI)の検討・設定を進めるとともに、ステークホルダーとの対話、活動の検証・見直し・開示を継続して行ってまいります。
マテリアリティ (重要課題) |
アクションプラン (取り組み事項) |
KPI (計画・目標) |
【期間・期限めやす】 | ||||
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2022年 5月期 |
2025年 5月期 |
2030年 5月期 |
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【DX】 | DXによるサービスの変革 | ||||||
1 | 最高の顧客体験の創造 | 【 既存サービスの磨き込み・進化 】 | |||||
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【 新サービス提供・CX進化 】 | |||||||
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2 | 革新的バリューチェーンの構築 | 【 バリューチェーン全体の進化 】 | |||||
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【 商品情報の進化 】 | |||||||
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【共創】 | 共創によるイノベーション | ||||||
3 | 商品とサービスを通じた新たな価値の創出 | 【 PB商品の環境対応 】 | |||||
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【 新たなサービスによる社会課題解決 】 | |||||||
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4 | 資源循環型プラットフォームの実現 | 【 資源循環型サービスの実現・実装 】 | |||||
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【 廃棄物ゼロチャレンジ 】 | |||||||
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【環境】 | 次世代につなぐ地球環境への貢献 | ||||||
5 | 脱炭素社会の実現に向けた挑戦 | 【 アスクルグループのCO2ゼロ 】 | |||||
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【 サプライチェーン全体でのCO2削減 】 | |||||||
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6 | 生物多様性の保全 | 【 認証商品の取り扱い拡大 】 | |||||
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【 海洋プラスチック汚染問題への対策 】 | |||||||
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【サプライチェーン】 | 責任あるサプライチェーンの構築 | ||||||
7 | サステナブルな調達の実現 | 【 サプライヤ調査・監査 】 | |||||
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【 ステークホルダーとの連携 】 | |||||||
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8 | ライフラインとしての責任の全う | 【 「ライフライン商品」*の拡充・安定供給 】 *「ライフライン商品」:非常時にも必要とされる生活必需品 |
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【 レジリエントな物流ネットワークの構築(BCP強化) 】 | |||||||
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【 プラットフォームを活用した災害支援 】 | |||||||
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【人材】 | サステナブルな企業活動を支える人材育成 | ||||||
9 | 個々人が能力を発揮するダイバーシティの推進 | 【 女性管理職比率 】 | |||||
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【 ハンディキャップ(障がい者雇用・活躍) 】 | |||||||
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【 シニア制度 】 | |||||||
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10 | 積極的にチャレンジする人材によるイノベーション創出 | 【 チャレンジする人材の育成、できる環境・制度の整備 】 | |||||
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【 DX人材の採用・育成 】 | |||||||
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【基盤】 | 11 | 透明性の高いガバナンスの実現 | 【 グループガバナンスの強化 】 | ||||
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(ガバナンス) データセキュリティ |
【 情報セキュリティの確保 】 | ||||||
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12 | 心身ともに安心・安全に働ける健康経営 | 【 ヘルスケアの充実 】 | |||||
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【 エンゲージメントの強化 】 | |||||||
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13 | 健全な財務体質の維持・向上 | 【 収益性の向上 】 | |||||
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【 財務基盤 】 | |||||||
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