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【2024年度】第2回 対馬スタディツアー

【2024年度】第2回 対馬スタディツアー

Report 2024年度 第2回 対馬スタディツアー 2024年10月 & 11月 海に面した岩場の海岸で、大量の漂着ごみを回収するツアー参加者たち。プラスチック容器やブイ、発泡スチロールなどが散乱しており、作業員たちは緑色の大型袋に手分けして回収作業を行っている。背後には岩壁と波打ち際が広がる自然環境。

日本のサステナビリティにおける課題の縮図である対馬。その対馬が直面する課題についてアスクル社員が学ぶ、スタディツアーの第2回を実施しました。
第1回に続いて、今年は総勢16名の社員が対馬を訪問しました。その様子をご報告します!

海辺立つツアー参加者のグループ。全員がライフジャケットを着用しており、手には岩の破片のようなものを持って掲げている。

スタディツアーの目的は?

九州と韓国の間にある対馬。海を渡っても訪れるべき、その目的は、「企業としてマテリアリティにおける社会課題に取り組む必要性について、リアルな体験を通して体感する」「各自がサステナビリティの取り組みを検討・開始するきっかけにする」こと。

第2回目となるツアーでも、サステナビリティに貢献したいという想いのあるメンバーを公募し、7部門から16人のメンバーが参加しました。

スタディツアー行程

2泊3日で対馬の課題を体験できる充実のツアーに!

1日目
  • 対馬空港
  • 万関橋
  • 海岸視察(赤島・クジカ浜)
  • 鴨居瀬住吉神社、和多都美神社
2日目
  • 海岸清掃活動(赤島・志多留海岸)
  • 対馬クリーンセンター
  • 対馬野生生物保護センター
3日目
  • 韓国展望所
  • 対馬エコツアー
  • 振り返りワークショップ
対馬の地図にスタディツアーで訪れた地点が示されている。北から南にかけて「韓国展望所」「対馬野生生物保護センター」「志多留海岸」「対馬クリーンセンター中部中継所」「和多都美神社」「赤島海岸」「鴨居瀬住吉神社」「万関橋」「対馬空港」「対馬エコツアー」。

ツアーにご協力頂いた皆様

対馬市の皆さん、対馬里山繋営塾の皆さん、
海岸清掃では漁師の皆さん、
カヌー体験ではツシマエコツアーの皆さんと、
多くの方にご協力いただきました!

スタディツアーで多くの学びと発見が!

対馬でみた景色

赤島海岸で漂流のごみの実情、クジカ浜では美しい夕日と浜辺に広がる漂流ごみを視察しました。また、対馬の深い歴史を知ることができる西の漕出や、穏やかで美しい浅茅湾のリアス海岸といった対馬の魅力を体感し、いにしえからの歴史と現状を見ることができました。

海に沈む夕日が水平線近くに輝く、美しい夕景の写真。空はオレンジから紫がかったグラデーションに染まり、穏やかな海面に反射する光が幻想的な雰囲気を醸し出している。手前には岩場と草地のシルエットが見える。
緑に囲まれた静かな入江に一艘の小型ボートがロープで係留されて浮かんでいる。水面には青空と木々が美しく反射しており、自然の静けさと透明感あふれる景色が広がる。
夕日が沈む海岸で、漂着ごみの山を前に立ち尽くすツアー参加者のグループ。プラスチックごみや流木、発泡スチロールなどが岩場に散乱し、参加者たちは静かにその現状を見つめている。背後には夕焼けに染まる空と海が広がる。
小高い位置から眺めた多島海の風景。濃い緑に覆われた小島がいくつも浮かび、青く静かな海がその間を流れる。空は雲に覆われているが、一部に光が差し込み、神秘的な雰囲気を醸し出している。

対馬で行ったこと

10月は赤島、11月は志多留で海洋ごみの清掃作業とそのごみが運ばれる対馬クリーンセンター中部中継所にて回収・運搬・選別といったリサイクルがどのように行われているのか、海洋ごみの行方を教えていただきました。
シーカヤックでのエコツアーでは、穏やかな海のなか、温暖化による磯焼けの現状と対馬特有の地形について学びました。

海岸に散乱した大量の漂着ごみの中で、3人のツアー参加者が緑色の回収用バッグを持って清掃作業を行っている様子。背景にはロープや木材、プラスチックごみが広がっており、清掃活動の大変さがうかがえる。作業員は手袋や長靴を着用し、真剣に作業している。
屋内施設で、講師がモニターを使って「ペットボトルの国別割合」に関するプレゼンテーションを行っている様子。モニターには円グラフが表示され、数名の参加者が椅子に座って真剣に話を聞いている。背景には流木を組んだ装飾やカラフルな壁アートが見える。
海岸線に沿って多くのツアー参加者が漂着ごみの清掃活動を行っている様子。プラスチック容器、漁具、流木などが打ち上げられており、参加者たちは緑色の回収袋を使ってごみを収集している。
青く穏やかな水面を、2人乗りのカヤックに乗って漕ぐツアー参加者。ライフジャケットを着用し、パドルを使って前進している。背景には緑豊かな山々が広がっている。

対馬が抱える社会課題

海洋ごみ問題だけでなく、獣害や食害魚、ツシマヤマネコをはじめとする生態系の保全など...対馬にはさまざまな社会課題があり、それらの課題は複雑に関わりあっていることを実感しました。

木製の棚の上でくつろぐツシマヤマネコ。がっしりとした体つきで耳を立て、上の方を見上げるような姿勢をしている。棚は金属製のブラケットで壁に固定されている。
落葉が地面を覆う林の風景。木々が密集して生い茂り、地面には倒木や根が露出している。奥の方まで木々が連なり、自然のままの静かな森の雰囲気が感じられる。

振り返りワークショップの実施

最終日には振り返りのワークショップを実施しました。
対馬で感じた様々な発見や学びについて、そしてそれらを自分の業務や生活でどのようにアクションに繋げていくか、メンバー間で共有しました。

室内で円卓を囲み、ワークショップを行う5人の参加者たち。クラフト紙のような大きな丸い紙にカラーペンで意見やアイデアを書き込んでいる様子。背後にはホワイトボードとプロジェクターが設置されている。
明るい室内で、4人の参加者が円卓を囲み、クラフト紙のような大きな丸い紙にカラーペンで書き込みをしている様子。ワークショップを真剣に取り組んでいる。

他人事が自分事に!スタディツアー後の変化・想い

海岸の漂着ごみ清掃活動中、作業服姿の8人がごみの中でポーズを取りながら笑顔を見せている。うち7人は「ASKUL」と読めるような人文字を作っており、1人は木の棒を持ってアスクルのキャラクターに扮している。背景には回収用の緑色の袋と散乱するプラスチックごみが見える。

今回も異なる部署のメンバーが対馬を訪れ、海洋ごみの問題や、対馬が抱える様々な社会課題について五感で実感することができました。対馬の皆さんの明るさや熱意にも大きな刺激を受け、前向きに社会課題に取り組む姿勢の大切さを強く感じました。

実際に現地を訪れたことで、社会課題を「自分事」として捉えるきっかけになりました。「お客様のために進化する」ことを大切にしているアスクルが、改めて社会課題の解決に向けて、更なる進化をしていきたい、と感じています。対馬で感じた刺激や学びを原動力に、前向きに視野を広げ、できることを一つひとつかたちにしていきたいと感じています。第1回のメンバーとともに対馬とアスクルでできることを模索していこうと思います。

アスクル株式会社 メディカル部, アスクル株式会社 CSR推進部, 株式会社ディ・エフ・エフ