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2018CSRトップメッセージ

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2018年5月期を振り返って

火災からの復活とさらなる進化
アスクルグループは、2018年5月期の一年間を、2017年2月の物流センター火災から完全復活する基礎固めの年と位置づけ、全社一丸となって取り組んできました。 2017年4月には、アスクル初の個人向けeコマースLOHACO専用物流センター「ASKUL Value Center 日高」(AVC日高)を立ち上げ、9月には火災前の出荷能力・商品数の水準に回復しました。さらに、2018年2月、アスクル最大・最新鋭の物流センターとなる「ASKUL Value Center 関西」(AVC関西)が全面稼働し、完全復活とさらなる進化への準備が完了しています。
地域との共生
2つの新たな拠点、AVC関西、AVC日高では、設備や大規模訓練など防火・防災体制の強化に取り組むとともに、それぞれの所在地である大阪府吹田市、埼玉県日高市との間で、災害時の支援に関する協定を締結しました。災害発生時には、食糧や生活必需品等の救援物資を提供するなど、地域のライフラインとしての役割を果たすことを目的としたものです。各物流センターが、地域と共生し、地域に貢献する拠点となることを目指しています。

環境への取り組みの更なる発展

「2030年CO2ゼロチャレンジ」の実現に向けて
環境面では、2017年11月、「アスクル環境フォーラム 2017」開催とともに、「RE100」、「EV100」という二つの国際イニシアチブへの加盟を発表しました。これは2016年に宣言した「2030年CO2ゼロチャレンジ」実現を推進するための取り組みで、双方への加盟は日本企業初となりました。


「RE100」(Renewable Energy 100)は、事業運営を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が加盟するイニシアチブで、アスクルでは取り組みの第一フェーズとして、グループ全体の電気使用量の25%を、再生可能エネルギーに切り替えました。(*2018年7月時点)
また、「EV100」(Electric Vehicle 100)は、企業による電気自動車の使用や環境整備促進を目指す国際ビジネスイニシアチブで、アスクルは、アスクルとASKUL LOGIST株式会社が所有またはリースで使用する車両を2030年までに100%EV化することを目標に掲げ、取り組みを始めています。

今回のこの宣言、加盟においては、「まず舵を切る」ことの意義の大きさを感じました。
旗幟鮮明(きしせんめい)にすることが、産官学も国境も越えてさまざまなご縁へとつながり、世界がひろがったのです。自ら宣言し、「意思表明」したことが、いわば「世界へのパスポート」になったのだ、とその意味合いの重さ・大きさをすでに何回も実感しています。
多少不透明な未来でも、自分たちが率先して動き出すことで、少しでも何かの流れや他の企業を勇気づけるきっかけになればよい、そう思っています。

今年も「アスクル環境フォーラム」を開催(2018年10月)予定ですが、そうした場で、様々な企業の、環境・総務・調達部門の方々にまず話を聞いていただく。世間より早い段階で未来をよくしようと動いている人たち、環境面での感度や「社会的な購買」に対する意識が高い方々との「つながり」を作っていくことを大切にしたい。そうした効果まで考えたときに、環境先進企業に向けた当社の宣言や今回の加盟は、有用・有益なトライだと言えます。
もちろん、言いっぱなしでおしまい、ではいけない。時間と情熱をかけないと成果にはつながらない。宣言して、覚悟を決めている以上、第一歩を踏み出して実行して、それを継続していくことが大事だと、身の引き締まる思いでいます。

社会課題への取り組みの深化

関わるもの全てのハピネスの追求
昨年(CSRトップメッセージ)は、「関わりのあるあらゆるステークホルダーをハッピーにしていきたい」とお話ししました。これは、以前からお話している「三面鏡経営」「社会最適」と考え方の根っこは同じです。
「関わりのあるステークホルダー」ということでは、地域との共生や環境への取り組みに加えて、「原材料の調達」における課題もアスクルにとっての大きな社会課題の一つです。たとえば、現地の生活がかかっている場面では、ただ単に購入先を変えれば済むといった形では単純には解決できない問題もあります。そういった構造にどこまでどう関わり、働きかけていくべきか。
はっきりした回答があるわけではないですが、アスクルでは現在、調達方針の見直しを検討しています。
たとえば、取扱商品の構成を将来に向けて変えていく、といった宣言も必要となってくるかもしれない。
もしかしたら、廃棄プラスチックによる環境破壊、海洋や生態系への悪影響などの課題に対して、我々ができることがあるかもしれません。
このような、新たな「不都合な真実」をやりすごすのではなく、気づいたら、宣言して、有言実行していくという姿勢が大切です。
働く人の視点・働きやすい職場づくり
足元では、配送ドライバーの不足や配送運賃上昇等といった「宅配クライシス」も喫緊の課題の一つです。
アスクルでは、かねてより、配送の自社グループ化・配送ドライバー増員などに積極的に取り組んでいます。
2016年から開始しているAIやビッグデータの活用による配送ルートの自動生成は、配送品質の向上やコスト低減に資することはもちろんですが、「2%」という低い不在率(再配達率)を実現することで、何よりもドライバーの働き方を改善することができたと考えています。また、今後は、「EV100」の実践を通じて、最先端のEVトラックで配送する、といったこと自体が、ドライバーのモチベーションアップにつながる部分もあるのでは、とも考えています。

お客様にハッピーを届けたい。「働く人のハピネス」はそのベースになるものです。
たとえば、AVC関西では、厨房設備付きのカフェテリアで従業員に温かい食事を無償提供するなど、働きやすい職場作りにも注力しています。働く人たちがハッピーで、初めてお客様にもハッピーを届けられる。
真摯に業務に取り組み、気持ちを込めて梱包した商品と、仕方なく作業でやっているものとでは明らかに違う結果になると思います。実際、職場環境の改善が、求人への応募や定着率、業務の生産性にまで好影響を及ぼしている、というデータもあります。
また、物流センターを回ってみると、よい現場には、そこに笑顔や挨拶があることに気づきます。
やはり働く人の笑顔、チームとして成果を積み上げていく手ごたえ、障がいがある方も含めて同じ現場で働く仲間としてつながる感覚があってこその仕事場。そう思います。ささくれた心で働くのではなく、気持ちよく挨拶して、みんなで改善に取り組んで、それが結果として品質の向上にも繋がってくる。それが定着率の向上にもつながっているし、スタッフの健康にもつながっていると信じています。

「健康」に関しては自分でもこだわりがあって、たとえば、福岡の物流センターでは、食事の無償提供だけでなく、毎月「食堂委員会」を開催して効果の検証や改善に取り組むとともに、大学の栄養の先生にも協力いただき、一汁三菜などの指導を仰ぎ、いただいたご意見をメニューづくりにも取り入れています。
食事の無償提供の導入にあたっては、社内でたくさん議論を重ねました。少しでも時給を上げた方がよい、という意見もありましたが、環境づくり・人づくりに目を向けた結果として、求人への応募も増えました。生産性の向上や現場の雰囲気の変化が目に見えてきており、大変よい成果が生まれています。

テクノロジーの活用と新たな組織体制

 
今後のアスクルの進化について、これまでもテクノロジーには投資してきましたが、さらに進化のスピードをあげるために、2017年12月に組織再編を行い、CEO直轄の新組織「フューチャープラットフォームアーキテクチャ」を作りました。配送・物流・IT等の各部門を配下において、テクノロジーセンター部門をハブとして、ビッグデータやAI等の技術を現場に直結することで、さらなるビジネスの高度テクノロジー化を推進していきます。
デザインとテクノロジーは、クリエイティビティーの発揮という点では同じです。新しい発想で、今までのやり方を、建築分野のように「構造」そのものから見直していきたいと考えての組織再編です。

具体的には、まずは第一弾として、「OPA」(Open Platform by ASKUL)と銘打ち、物流シェアリングの取り組みを進めています。品揃え・利便性・コスト面での解決への取り組みが、お客様・メーカー・当社のWin-Win-Winの関係につながるばかりでなく、配送による環境負荷や人手不足等の社会課題面の解決にもつながる可能性もあると、力を入れている事業です。
(*OPA:当社の強みである物流とマーケティングのプラットフォームを外部提供する事業)

働く人のハピネスをトータルでサポートし、地球全体のハピネスへ繋げたい

働く人のハピネスのお手伝い
一方、今の「働き方改革」の流れや、これからの新しいオフィスのありかた、ワークスタイルを考えたとき、アスクルとして、大企業での「健康経営」への取り組み、働く人たちが健康で気持ちよく働くために、社会やお客様に対して何をどうお手伝いするか。こういったことにも大きな関心があります。我々が提供するのは、もしかしたら、栄養バランスの良い温かい食事や、オフィスの中で人々が集うことのできる場所づくりかもしれない。欧米のオフィスでは、コミュニケーションの中心はパントリーだと聞きますが、そういった、コミュニケーションを生み出す場づくりの提案もできるかもしれない。
必要なモノを約束通りお届けすることは大切ですが、少なくともただ単に安く売ればよい、というだけでは立ち行かないでしょう。

働く人たちにとっての「ハピネス」をトータルで提供・サポートできる会社にならなくてはいけない、と感じています。
働く人のハピネスを、地球全体のハピネスに繋げて、社会課題、環境の課題を解決していく。
今はまだ「大きな風呂敷」ですが、それらをアスクルとしてどう実践していくか。
アスクルは、そうした課題に、楽しみながら真正面から取り組んでいく存在でありたいと考えています。

2018年6月

年度別社長メッセージ
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アスクル株式会社 CSR推進
関わる皆がハッピーとなるプラットフォームでありたい~テクノロジーの未来と、社会、環境課題の解決に向けた取り組み~|アスクル株式会社 代表取締役社長 兼CEO 岩田 彰一郎|インタビュー実施日:2017/6
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  • 社会課題への取り組みの深化
  • テクノロジーの活用と新たな組織体制
  • 働く人のハピネスをトータルでサポートし、地球全体のハピネスへ繋げたい