CSR Top Message トップメッセージ

トップメッセージ 2026

アスクルCEOのサステナビリティに関するメッセージを掲載しています。

トップメッセージ 2026

アスクルは創業以来、「お客様のために進化する」という企業理念のもと、仕事場に必要な商品やサービスを、必要なときに、確実にお届けすることで、お客様の時間を生み出し、働く現場の生産性向上に貢献してまいりました。

社名に込めた「明日来る」という約束は、単に商品を翌日に届けるという機能的価値にとどまりません。
お客様の日々の業務を止めないこと。
働く現場のあたりまえを支えること。
そして、お客様が本来向き合うべき仕事に集中できる時間を創り出すこと。

それこそが、アスクルが社会に提供してきた価値であり、これからも進化させていくべき存在意義であると考えています。

現在、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。人口減少や働き手不足、物流需給の逼迫、気候変動、資源制約、自然災害の激甚化、サイバーリスクの高まり、そしてAIをはじめとするテクノロジーの急速な進化。こうした変化は、企業活動の前提そのものを大きく揺さぶっています。

しかし、変化は同時に、新たな価値創造の機会でもあります。
アスクルはこれまで培ってきたお客様からの信頼、商品開発力、物流力、データ資産、そしてパートナーとの共創力を活かし、社会課題の解決と事業成長を一体で実現する企業へと、さらに進化してまいります。

データとテクノロジーで、お客様理解を進化させる

私は2007年にアスクルへ入社して以来、BtoB・BtoC双方の事業セグメントにおいて、デジタルマーケティング、データ利活用、事業企画を中心に、マーチャンダイジングや物流領域にも携わり、ECバリューチェーン全体を実務として経験してまいりました。

その経験を通じて強く感じているのは、アスクルの強みは、単に多くの商品を取り扱っていることではなく、お客様との日々の接点から得られるデータと、商品企画・調達・販売・物流・お届けまでをつなぐバリューチェーンを自ら構築してきたことにある、ということです。

私の原点の一つに、LOHACO事業の立ち上げ期に取り組んだ「ECマーケティングラボ」があります。メーカー各社とビッグデータを共同で利活用し、EC上に新たな購買体験を創出する取り組みを通じて、企業の枠を超えてデータを活かすことで、これまでにない価値をお客様に提供できることを実感しました。

これからのアスクルは、この強みをAI時代にふさわしい形へ進化させていきます。
お客様の購買行動や業務プロセスをより深く理解し、一社一社、一人ひとりのお客様に合わせた最適な提案を実現する。
商品を探しやすくするだけでなく、お客様自身もまだ気づいていない不便や非効率を先回りして捉え、解決策を提示する。

AIとデータの力を活用し、アスクルは「届ける会社」から、「働く現場の課題を解決する会社」へと進化していきます。

「Beyond Retail」――小売を超えて、働くを革新する

2025年7月に発表した中期経営計画「Beyond Retail ― 小売を超えて、働くを革新する」は、これからのアスクルが進むべき方向性を示すものです。

私たちは、従来のオフィス通販や小売の枠にとどまるのではなく、働く人と企業の可能性を広げる社会インフラとなることを目指しています。

その実現に向けて、特に3つの取り組みを加速します。

第一に、BtoB事業の再成長です。
対人サービス業や大企業セグメントをはじめ、多様な仕事場のお客様に対して、AIをプロセスの中核に据えた1to1型の提案を実現し、営業とマーケティングの質を大きく変えていきます。

第二に、AI駆動型組織への変革です。
業務プロセスの隅々にAIを実装し、意思決定の速度と精度を高めるとともに、社員一人ひとりがより創造的で付加価値の高い仕事に向き合える環境を整えていきます。

第三に、新規事業への積極的な挑戦です。
人口減少時代において、企業と働く人のインフラであり続けるために、小売の枠を超えた事業領域へ果敢に踏み出してまいります。

この「Beyond Retail」の実現は、経営戦略であると同時に、サステナビリティ戦略そのものでもあります。
働く現場の非効率を減らすことは、社会全体の生産性向上につながります。
必要なものを、必要な量だけ、最適な方法で届けることは、環境負荷の低減にもつながります。
お客様の事業を支え続けることは、地域社会や産業の持続可能性を支えることにもつながります。

事業を通じて社会課題を解決する。
それが、これからのアスクルの成長のあり方です。

プライベートブランドを、経済価値と社会価値の両立へ

アスクルがお客様からいただいている期待の中でも、特に大きなものの一つがプライベートブランド商品です。

アスクルのPBは、単なる価格競争力にとどまるものではありません。
仕事場で使うからこそ求められる品質、使いやすさ、デザイン、保管しやすさ、そして配送効率まで含めた商品設計により、お客様に経済性と合理性、さらには情緒的な満足感をお届けしてきました。

今後は、このPBの強みをさらにサステナビリティの視点から進化させていきます。

例えば、環境配慮素材の活用、包装・梱包の最適化、輸配送効率を高める商品設計、廃棄ロスの削減、長く使える品質の追求など、商品開発の初期段階から環境・社会への影響を織り込んでいきます。

特に、対人サービス業のお客様が、自信をもって店舗や現場でお使いいただける商品を増やしていくことは、私が重視している領域の一つです。
その商品が、お客様の先にいる生活者や利用者にとっても安心でき、かつ環境や社会にとってもより良い選択となるよう、アスクルならではの商品開発を進めてまいります。

PBを通じて、品質、価格、使いやすさ、デザイン、環境配慮を高い次元で両立する。
それは、アスクルがエシカルeコマースを実装していくうえで、最も重要な取り組みの一つです。

「明日来る」を持続可能にする、お届け品質の進化

もう一つ、お客様から大きな期待をいただいているのが、お届け品質です。
「アスクルなら確実に届く」という信頼は、当社の競争力であると同時に、お客様の事業継続を支える社会的責任でもあります。

物流業界では、労働力不足や配送コストの上昇、環境負荷への対応など、構造的な課題が顕在化しています。こうした時代において、従来と同じやり方で「明日来る」を守り続けることは容易ではありません。

だからこそ、私たちはお届け品質を「より持続可能な形」へ進化させていきます。
物流ネットワークの高度化、配送効率の改善、データを活用した在庫・需要予測、パートナーとの連携、そして環境負荷の低減。これらを一体で進めることで、お客様にとっての利便性と、社会・環境にとっての持続可能性を両立させていきます。

「早く届く」だけではなく、「確実に、無理なく、持続可能に届く」こと。
それが、これからのアスクルが追求するお届け品質です。

エシカルeコマースを、事業成長の中心に据える

アスクルはこれまで、「エシカルeコマース」を、経済価値と社会価値を両立させる考え方として位置付けてきました。現行のトップメッセージでも、エシカルeコマースは「経営の大義」として示されています。

私たちが目指すエシカルeコマースは、お客様に我慢や負担をお願いするものではありません。
お客様がアスクルを利用することで、自然と環境や社会に配慮した選択につながる。
便利さ、経済性、品質、デザイン、配送効率、環境配慮が、無理なく一つにつながっている。
そのような購買体験を広げていくことです。

具体的には、温室効果ガス排出削減、資源循環、廃棄ロス削減、持続可能な調達、環境配慮商品の拡大、商品ごとの環境情報の可視化などを、商品開発・調達・物流・販売の各プロセスに組み込んでいきます。

また、アスクルだけで完結するのではなく、メーカー、サプライヤー、物流パートナー、お客様とともに、バリューチェーン全体で価値を共創していきます。
アスクルは、お客様との接点と購買データを持つ企業として、パートナーの皆さまとともに、サステナブルな商品・サービスが選ばれやすい仕組みをつくっていきます。

危機を乗り越え、より強靭な企業へ

アスクルはこれまでも、さまざまな危機に直面してきました。
私自身も、LOHACOにおける火災からの事業復旧と黒字化、そして直近のランサムウェア攻撃からの事業復旧に携わる中で、組織が同じミッションに向かって全速で動くときの力強さを実感してきました。

危機を経験するたびに、アスクルは強くなってきました。
そして同時に、お客様の業務を支えるインフラ企業として、平時から備え、有事にも速やかに対応できる力を持つことの重要性を、あらためて認識してきました。

サステナビリティとは、環境への取り組みだけを意味するものではありません。
お客様の事業を止めないこと。
安全・安心なサービスを提供し続けること。
情報セキュリティを高めること。
サプライチェーンや物流のレジリエンスを強化すること。
社員とパートナーが安心して働ける環境を整えること。

これらすべてが、企業としての持続可能性を支える重要な基盤です。

アスクルは、事業継続、情報セキュリティ、物流レジリエンス、サプライチェーンマネジメントを一層強化し、お客様、社会、パートナーから信頼され続ける企業基盤を築いてまいります。

社員一人ひとりが、AIとサステナビリティを実装する担い手に

AIやデータ、優れた物流網や商品開発力があっても、それを価値に変えるのは人です。
アスクルがこれからも進化し続けるためには、社員一人ひとりが変化を前向きに捉え、自ら考え、行動し、挑戦する組織であることが不可欠です。

AIは、人の仕事を置き換えるだけのものではありません。
社員がより創造的な仕事に向き合い、お客様への価値提供や社会課題の解決に力を注ぐための力です。

また、サステナビリティも、特定の部門だけが担うものではありません。
商品を企画する人、調達する人、物流を設計する人、サイトを運営する人、お客様と向き合う人、管理部門で仕組みを支える人。すべての社員が、自らの仕事を通じて、環境・社会・お客様への価値を高める担い手です。

アスクルは、AIとデータを使いこなし、サステナビリティを事業の中に実装できる人材を育て、部門や企業の枠を超えた対話と共創を進めていきます。

お客様、社会、地球環境の「うれしい」を重ねる

アスクルが目指すのは、売上や利益の成長だけではありません。
お客様にとって便利であること。
働く人の時間を生み出すこと。
社会や地域の持続可能性に貢献すること。
地球環境への負荷を減らすこと。
そして、社員一人ひとりが自分の仕事に意義を感じられること。

これらを重ね合わせながら、長期的な企業価値を高めていくことが、これからのアスクルの経営です。

AIとデータの力で、お客様理解を深める。
プライベートブランドと物流力で、経済価値と社会価値を両立する。
エシカルeコマースで、サステナブルな選択をあたりまえにする。
そして、「Beyond Retail」の実現を通じて、小売を超え、働くを革新する。

アスクルはこれからも、「お客様のために進化する」という理念のもと、お客様、社会、地球環境、そして未来の働く人々にとっての「うれしい」を届け続けてまいります。

アスクル株式会社 メディカル部, アスクル株式会社 CSR推進部, 株式会社ディ・エフ・エフ